Jimmy Smith は、1950年代からニューヨークを拠点とした活動を開始したハモンド・オルガン奏者で1925年ペンシルバニア生まれ。リーダーアルバムのデビューは1956年です。
使用している楽器は Hammond B3 (ハモンド B3 オルガン)で、その普及者として有名です。B3 は楽器の型名でジャズ・ミュージシャンに好まれるタイプ、C3 はロック・ミュージシャンに好まれるタイプのようです。Deep Purple、Whitesnake で知られるロック・オルガンの Jon Lord なんかは C3 を使用しています。中身は全く同じで、B3(左)のキャビネットだけを教会向けにデザインしなおしたモデルがC3(右)ですので、教会仕様の方がロックに使われたってのも面白いですね。理由はわかっていないと書かれていますが、見た目からしてゴツくて耐久性がありそうなのはC3ですから、ガンガン揺さぶっても耐久性はC3の方がありそうです。
Jimmy Smith については、1957年から1962年までのアルバム7枚分を集めた Jimmy Smith Vol3 Seven Classic Albums を持っていて、極めて品行方正な内容でしたので、ファンキーなオルガン奏者と言われている割に、ジャズ・オルガンの第一人者って、こんな演奏なのかと思っていました。
このアルバムは、おそらく Jimmy Smith Vol3 Seven Classic Albums と同時に購入してからビニールを開封して聴かずに、ずっと眠っていたようで、今回山の中から発見して聴いてみてビックリでした。
何しろ、黒さ100%で粘着性が高くジャズというよりは、超ド・ジャズ・ファンクで、1曲目の Sagg Shootin' His Arrow の何度も繰り返される下降フレーズは、確か Baker Brothers の曲で使われていたヤツです。さらには激しいワウをかけたギターに16ビートのベースで、どうやら、大きな勘違いをしたまま、10年くらいは過ぎていたのではないでしょうか。私の好きな系統のジャズ・ファンクは、ここら辺から既に発生していたようです。
嬉しくて何周かしていますが、2曲目以降も再度聴いていきます。For Everyone Under The Sun これもどこかで聴いたことのある曲で、思い当たったのが Nina Simone の歌う ビートルズの Here Comes The Sun ですが、コード進行が似てはいますが聴き比べたら違います。Jimmy Smith の十八番であるようです。作曲者の Peter Chase で調べても、この Jimmy Smith の曲しか出てきません。曲調的には、どこかのフィリー・ソウルの歌ものアレンジっぽくはあるのですが。After Hours 3曲目でジャズ・ブルースが出てきました。Steve Williams のハープは申し訳ないけど、とても素人っぽくて??なので気になってしょうがないので、Arthur Adams の攻めのギターソロが途中耳に入らない。そういったことでも結構インパクトあります。と思いテーマソングです。Root Down (And Get It) ベースの Wilton Felder のソウルなベースが、とてもバンドをグルーブさせています。キメのオルガンのフレーズは、1曲目の Sagg Shootin' His Arrow の変形判ですので、どうやら Jimmy Smith の十八番フレーズのひとつらしい。今度 Jimmy Smith Vol3 Seven Classic Albums を聴き直してみます。Let's Stay Together は、1971年のビルボード1位のアル・グリーン・ナンバーです。イントロの切れ目でお客さんは大喜びしてます。となるとやはり、For Everyone Under The Sun は誰かの歌ものカバーの可能性が高そうで気になります。Slow Down Sagg 締めの曲は高速ジャズ・ファンクでした。この煽りは大好きなパターンですので何も言いません。そしてボーナス・トラック は、いつの録音かも記載されていない、タイトル曲のライブの少し、もったり版。メンバーは同じような感じです。
昨晩聴いて、かなり Jimmy Smith のイメージが変わりレビューしてますので、本日、会社帰りに中古屋で 2枚ほど Jimmy Smith 一枚とウェスとの共演のヤツ2枚購入してしまいました。そのうちレビューします。ウェスとの共演盤は中古のクセに1,900円もしましたのが、とてもビックリ🎶
organ : Jimmy Smith
guitar : Arthur Adams
bass : Wilton Felder
drums : Paul Humphrey
congas, percussion : Buck Clarke
harmonica : Steve Williams (3)
producer : Eric Miller
recorded February 9, 1972 at the Bombay Bicycle Club, Los Angeles, California.
Tracks 1-6 original LP issue: 'Root Down', Verve V6-8806.
Track 7 previously unissued.
1. Sagg Shootin' His Arrow / Jimmy Smith
2. For Everyone Under The Sun / Peter Chase
3. After Hours / Avery Parrish
4. Root Down (And Get It) / Jimmy Smith
5. Let's Stay Together / Al Green, Al Jackson Jr., Willie Mitchell
6. Slow Down Sagg / Jimmy Smith
7. Root Down (And Get It) Alternative Version / Jimmy Smith