2025年3月10日月曜日

Jimmy Smith Live ! Root Down

 

 Jimmy Smith は、1950年代からニューヨークを拠点とした活動を開始したハモンド・オルガン奏者で1925年ペンシルバニア生まれ。リーダーアルバムのデビューは1956年です。
 使用している楽器は Hammond B3  (ハモンド B3 オルガン)で、その普及者として有名です。B3 は楽器の型名でジャズ・ミュージシャンに好まれるタイプ、C3 はロック・ミュージシャンに好まれるタイプのようです。Deep Purple、Whitesnake で知られるロック・オルガンの Jon Lord なんかは C3 を使用しています。中身は全く同じで、B3(左)のキャビネットだけを教会向けにデザインしなおしたモデルがC3(右)ですので、教会仕様の方がロックに使われたってのも面白いですね。理由はわかっていないと書かれていますが、見た目からしてゴツくて耐久性がありそうなのはC3ですから、ガンガン揺さぶっても耐久性はC3の方がありそうです。

 


 Jimmy Smith については、1957年から1962年までのアルバム7枚分を集めた Jimmy Smith Vol3 Seven Classic Albums を持っていて、極めて品行方正な内容でしたので、ファンキーなオルガン奏者と言われている割に、ジャズ・オルガンの第一人者って、こんな演奏なのかと思っていました。
 このアルバムは、おそらく Jimmy Smith Vol3 Seven Classic Albums と同時に購入してからビニールを開封して聴かずに、ずっと眠っていたようで、今回山の中から発見して聴いてみてビックリでした。


 何しろ、黒さ100%で粘着性が高くジャズというよりは、超ド・ジャズ・ファンクで、1曲目の Sagg Shootin' His Arrow の何度も繰り返される下降フレーズは、確か Baker Brothers の曲で使われていたヤツです。さらには激しいワウをかけたギターに16ビートのベースで、どうやら、大きな勘違いをしたまま、10年くらいは過ぎていたのではないでしょうか。私の好きな系統のジャズ・ファンクは、ここら辺から既に発生していたようです。
 嬉しくて何周かしていますが、2曲目以降も再度聴いていきます。For Everyone Under The Sun これもどこかで聴いたことのある曲で、思い当たったのが Nina Simone の歌う ビートルズの Here Comes The Sun ですが、コード進行が似てはいますが聴き比べたら違います。Jimmy Smith の十八番であるようです。作曲者の Peter Chase で調べても、この Jimmy Smith の曲しか出てきません。曲調的には、どこかのフィリー・ソウルの歌ものアレンジっぽくはあるのですが。After Hours 3曲目でジャズ・ブルースが出てきました。Steve Williams のハープは申し訳ないけど、とても素人っぽくて??なので気になってしょうがないので、Arthur Adams の攻めのギターソロが途中耳に入らない。そういったことでも結構インパクトあります。と思いテーマソングです。Root Down (And Get It) ベースの Wilton Felder のソウルなベースが、とてもバンドをグルーブさせています。キメのオルガンのフレーズは、1曲目の Sagg Shootin' His Arrow の変形判ですので、どうやら Jimmy Smith の十八番フレーズのひとつらしい。今度 Jimmy Smith Vol3 Seven Classic Albums を聴き直してみます。Let's Stay Together は、1971年のビルボード1位のアル・グリーン・ナンバーです。イントロの切れ目でお客さんは大喜びしてます。となるとやはり、For Everyone Under The Sun は誰かの歌ものカバーの可能性が高そうで気になります。Slow Down Sagg 締めの曲は高速ジャズ・ファンクでした。この煽りは大好きなパターンですので何も言いません。そしてボーナス・トラック は、いつの録音かも記載されていない、タイトル曲のライブの少し、もったり版。メンバーは同じような感じです。
 昨晩聴いて、かなり Jimmy Smith のイメージが変わりレビューしてますので、本日、会社帰りに中古屋で 2枚ほど Jimmy Smith 一枚とウェスとの共演のヤツ2枚購入してしまいました。そのうちレビューします。ウェスとの共演盤は中古のクセに1,900円もしましたのが、とてもビックリ🎶

organ : Jimmy Smith
guitar : Arthur Adams
bass : Wilton Felder
drums : Paul Humphrey
congas, percussion : Buck Clarke
harmonica : Steve Williams (3)

producer : Eric Miller
recorded February 9, 1972 at the Bombay Bicycle Club, Los Angeles, California.
Tracks 1-6 original LP issue: 'Root Down', Verve V6-8806.
Track 7 previously unissued.

1. Sagg Shootin' His Arrow / Jimmy Smith
2. For Everyone Under The Sun / Peter Chase
3. After Hours / Avery Parrish
4. Root Down (And Get It) / Jimmy Smith
5. Let's Stay Together / Al Green, Al Jackson Jr., Willie Mitchell
6. Slow Down Sagg / Jimmy Smith
7. Root Down (And Get It)  Alternative Version / Jimmy Smith





  

2025年3月9日日曜日

Soulive / Turn It Out


 ソウル・ジャズ系のバンドで、私がもっとも古くからハマっているバンドで、このバンドのアルバムも、かなり揃えてしまいました。基本泥臭い系のジャムバンドっぽい、アップビートなオルガン・ジャズ・ファンクのバンドです。
 このアルバムの前に自宅スタジオ録音の Get Down! というアルバムもあるようですが、実質的なデビューアルバムは、このアルバム。私が最初に Soulive に出会ったアルバムです。発売レーベルは Velour Recordings というインディーズ・レーベルで、ギタリストの Erick Krasno の兄の Jeff Krasno が設立したというインディーズレーベル。この後に BlueNote と契約した Doin’ Something が、メジャーデビューとなります。


 これは Soulive の中でも一番聴きこんでいるアルバムで、この後のアルバムは段々とレコード・セールスを意識したような洗練されたサウンドになっていくのですが、このアルバムは適度にジャズっぽいアレンジであったり、モコモコとした泥臭さが漂うこの音、こだわりを感じるマニアックな音でもあり、やっぱり原点に戻って一番好きかもしれないです。まあ何よりカッコイイです。



 それでは、何回聴きこんだかわからないアルバムですが再度聴きながらレビューします。 Steppin’  ファンクが濃い重いグラント・グリーンも思い出すジャズ・ファンクです。イントロのインパクトは大事。途中ポップな展開とグラント系が交互に繰り返され全体にグルーブしていきます。4分過ぎてからのテンポ・ダウンもナイス・アイデアです。普通は逆。最初から心つかまれます。Uncle Junior (Live) 本アルバムはライブ音源も入っていて、スピーディでキレ味の良いファンク・ナンバー。これは2曲目での煽りですね。2分過ぎてからのオルガン・ソロとペダル・ベースの細かいフレーズはかなりのカッコよさで、ライブ会場の爆音だと、相当お客さんは痺れているはず。そして5分40秒ぐらいからの違う展開に持って行くのかと思わせての再度の怒涛のギターソロとオルガンのバッキングの煽りに興奮。2曲目で疲れたところで Azucar は、癒し系に聞こえるけどヒップな曲です。でもミディアムなテンポだから落ち着いて横揺れできます。煽りはあまり無いのでじっくり聴くのが良いです。 Tabasco ビートを効かせたドラムから始まり、ジョンスコ登場です。この微妙な変化球は、マニアがどうしても喜ばずにはいられないズルい仕掛けです。ジョンスコ節はこんなバンドにはもってこいです。4分31秒は短い。

 
Rudy’s Way は、サックスの Sam Kininger も入ってのコミカルなニュアンス。ジョンスコ投入に続く変化球で、アルバムを飽きさせない曲順の配慮にも感謝したい。ドラムとサックスだけの、ソロパートもイカシテマス。Jesus Children (Live) そしてライブ録音ですが、最初は煽り無しで忍び足のような出だし、途中のギターはボコーダーのような音ですが、オートワウ使って、ペラペラな音の設定にしてるだけですかね。そして段々と盛り上げていく静かに聴かせるテーマに何回も戻っては盛り上げの、伝統的手法も素敵なアレンジです。 Nealization Erick Krasno と John Scofield のツインギター。ユニゾンのような湯ユニゾンではない。ハモっているような、いないような、不思議展開はジョンスコが参加ならではの遊び心溢れる曲になっています。ジョンスコはギターだけどギターとは違う楽器を使っているような音使いの人ですから、この取り合わせは面白くなる。So Live! バンド名だけあって一番の長尺の11分36秒の熱演。Erick Krasno のスキャットが延々と続き、最後の熱のこもった叫ぶようなスキャットは最高の盛り上がりのライブ録音。Arruga De Agua ラテンのリズムですが完全にロック寄りでなくジャズ・ギターで、野太いオルガン・ベースが気持ち良い。音楽性の広さを感じます。Turn It Out そしてイントロは、ムーディなジャズで本編はファンクのカッコ良さ。先ずはオルガンソロから入り、次ぐギターソロはファンクのリズムでジャズ、そして展開はファンク系と大人のグルーブ。オルガンとギターのユニゾンも気持ち良い。終わったかと思いきやの、ファンク・ジャム・セッションに展開のカッコ良さ。マニアックです。ただ、それほど派手ではなく売れ線でもない曲が、アルバムタイトルってのも、バンドはこれを推していると言うこと。そのセンスが良い。Hidden Track 最後です。インパクトあるリフで、他のライブ音源では、もっとジャキジャキの展開だったはず。そっちも良いけど、こっちの地味バージョンも捨てがたい。
 ファンクも好きジャズも好きなギター弾きには、たまらないアルバムです、お気に入りの棚に戻しときますが、その前に、いつもの音楽好きの集う「おでんバー」で爆音しときます🎶
 
guitar : Erick Krasno
drums : Alan Evans
organ : Neal Evans
【guest】
guitar : John Scofield (4, 7)
alt sax : Sam Kininger (5)
bass : Oteil Burbridge (8)

producer : Jeff Krasno, Sean Hoess, Soulive
recorded by : Jeff Krasno (1 to 3, 6, 8 to 10), Matt Wilcox
Tracks 4 & 7 recorded at Velour Studios, New York City
Tracks 2 & 8 recorded live at Baby Jupiter, NYC
Track 6 recorded live at the Haunt in Ithaca, NY
Track 5 recorded at Applehead Studios in Woodstock, NY

1. Steppin’ / Alan Evans
2. Uncle Junior (Live) / Alan Evans
3. Azucar / Neal Evans
4. Tabasco / Erick Krasno, Neal Evans
5. Rudy’s Way / Neal Evans
6. Jesus Children (Live) / Stweive Wonder, arr Soulive
7. Nealization / Neal Evans
8. So Live! / Soulive
9. Arruga De Agua / Erick Krasno
10. Turn It Out / Soulive
11. Hidden Track / Soulive


▶ Tabasco



  

2025年3月8日土曜日

Parliament Live / P Funk Earth Tour


 以前レビューしたこのアルバムの印象は「盛りがって皆が楽しんでいる」「P.FUNKというドラッグに酔っている」「新興宗教の集会のようだ」「是非、洗脳&扇動されてください」でした。いやまったくその通り、Pファンク関係のアルバムの中でも最高傑作と言われるブツで、中毒性があります。
 とにかく、Pファンクのメンバーが盛り上がっていた1977年のツアーの録音で、ライブ・コンセプトはスペース・オペラSFで、リーダー、ジョージ・クリントンがスペースシップから1曲目で登場、途中で観客総動員でマザーシップを召還。こちらはそんなライブを見ることもできなくて聴くしかないのですが、聴くたびに観客の熱狂が伝わってきて会場で死人でも出ているのではないか?失神者は何人だ?と思わせるほど大いに盛り上がる状況にワクワクします。こんなに興奮してたら、お〇っこ、ちびってる女の子も確実にいるはずです。
 ただ、このアルバムの演奏者にいる Eddie Hazel、Bootsy Collins は実際にはライブに参加していなくてオーバーダブとスタジオ収録での参加であるらしい・・とのこと。噂ばかりで、どれがどうなっているのかは実際は不明です。



 さて収録曲ですが、ハイライトは「Mothership Connection」でマザーシップを呼び込む大合唱、そして「Swing Down,Sweet Chariot」ではグレンがゴスペル丸出しで会場を教会に変える。バック・ヴォーカルもグレンを盛り立てる。曲の最後にマザーシップの轟音は着陸です。Dr. Funkensteinではクリントンがマザーシップのステップを降りてきて観客はまたも盛り上がる。後半は熱いソロ合戦で Gamin' On Ya! のドラムは手数が多すぎて字余りになってしまったり演奏者も大興奮。ラストの Night Of The Thumpasorus People でマザーシップを見送る「ガガクガっ」のバックコーラスと掛け声で最高潮になり、録音レベルは振り切れています。


 ジョージ・クリントンは、まるで偉大な教祖のように、この音楽集団を操り、聴く人を惹きつけます。やはり中毒性が高いんで要注意です🎶

vocals :  Calvin Simon, Debbie Wright, Fuzzy Haskins, Garry Shider, George Clinton, Glen Goins, Grady Thomas, Jeanette Washington, Ray Davis
backing vocals : Dawn Silva, Gary Mudbone Cooper, Lynn Mabry
bass : Bootsy Collins, Cordell Mosson
drums, percussion : Jerome Brailey
guitar : Eddie Hazel, Garry Shider, Glen Goins, Michael Hampton
horns : Fred Wesley, Maceo Parker, Richard Griffith, Rick Gardner
keyboards, synthesizer : Bernie Worrell

producer : George Clinton
recorded live at the Los Angeles Forum, January 19 1977 & The Oakland Coliseum, January 21 1977 except 4, 9 recorded at Hollywood Sound (Los Angeles) & United Sound (Detroit) studios.

1. P-Funk (Wants To Get Funked Up)
2. Dr. Funkentstein's Supergroovalisticprosifunkstication Medley
3. Do That Stuff
4. The Landing (Of The Holy Mothership)
5. The Undisco Kid (This Girl Is Bad!)
6. Children Of Production
7. Mothership Connection (Star Child)
8. Swing Down, Sweet Chariot
9. This Is The Way We Funk With You
10. Dr. Funkenstein
11. Gamin' On Ya!
12. Tear The Roof Off The Sucker Medley
13. Night Of The Thumpasorus People





  

2025年3月7日金曜日

Chris Connor / A Jazz Date With Chris Connor



 Chris Connor(クリス・コナー)は1927年のカンサス生まれ。安定感のある歌唱力を持ち、ハスキーボイスが特徴で、Anita O'Day、June Christy らと並び、Stan Kenton and his Orchestra が輩出した「ケントン・ガールズ」の一人。元々はクラリネットを習っていたのですが、1945年にジェファーソンシティにある大学の卒業式で歌った時、自らの歌に対する聴衆の反応が良かったことをきっかけに、本格的に歌手の道を目指し、1948年にニューヨークへ渡り、速記者をしながら楽団のコーラス、歌手で生計をたて、1953年にベツレヘム・レコードと契約し、 Sings Lullabys of Birdland (1954)  がヒット。2009年8月29日、癌によりニュージャージー州にて死去しています。私はこの他。Chris Connor At the Village Gate (1963) を持っていますので3枚目となります。
 1954~1956年で Bethlehem からデビューで4枚のアルバム。1956年以降は Atlantic を中心に、FM、ABC、Stanyan、CBS/Sony、Progressive、Applause、Eastworld、Stash、Contemporary、Enja、Alfa、Audiophile、HighNote と、かなりの多作な方です。
 完成度が高いのは Bethlehem からデビューの Sings Lullabys of Birdland (1954) と言われていますが、Atlantic 時代が頂点と言われているようで、本CDは、その Atlantic 時代の1958年リリース、もう一枚所有の。Chris Connor At the Village Gate (1963) は FM です。じっくりと後で聴き比べてみたいと思います。


 本アルバムに関係ない前置き長かったですが、レビューしていきたいと思います。出だしは Moon Ray イントロは Joe Puma のギターからの、ギター伴奏で歌いだし、今度はベースの Oscar Pettiford が、エスコートするように歌います。普通なら中盤で聴かせるような曲ですが、トップがこれはインパクト絶大で、プロデューサーが誰かはわかりませんが中々のアイデアです。Chris Connor の低音がギリギリのところっぽくて、そこが色っぽいんじゃないでしょうか。Poor Little Rich Girl 最初がしっとりであれば、次は明るいスイング。小走りするように歌い、Al Cohn のテナーソロの後での、ボーカルとの短いかけあいのところが、妙に和みます。Squeeze Me 今度はボンゴが大活躍の軽いスイングです。ライナー・ノーツの解説によれば、曲は Just Squeeze Me で Duke Ellington 作曲、Lee Gains 作詞 の間違いであると書かれていますが、ライナー・ノーツのまま曲は掲載しています。またボンゴの Chano Pozo は既に亡くなっているので従弟か、誰かとのことも掲載されていますが、それもライナー・ノーツのまま掲載です。Fancy Free ディズニーっぽい可愛い曲で、1950年のミュージカルの歌曲とのこと。フルートの Sam Most がファンシーです。最後のチーンは、ビブラホンの Eddie Costa でしょうか。小技ですね。It's A Most Unusual Day は、映画の挿入歌とのこと。正統派ですが、エンディングでボーカルのみになりボンゴとコンガだけが残ってのフェイド・アウト。たまたまの切り方だったのか、また続きがどんなことになってたのか気になります。流して聴いていた時には気づかなかった仕掛けがあります。All I Need Is You コンボの演奏ながらビッグバンドっぽいアレンジで、Chris Connorが色っぽい。当時のオヤジ達はここら辺に、いかれたに違いない。It Only Happens When I Dance With You 先ほどは色っぽかったが、今度は色っぽいながらも凛としています。これも聴き流しているだけでは気づかない違いかと思いますが、結構芸が細かいですね。素晴らしい。Lonely Town せっかくのボーカルのみの効かせるイントロが、お風呂に入っているようなリバーブは、エンジニアか、プロデューサーのミスチョイスだと思います。ああ最後もお風呂のリバーブでのエンディング。気を取り直して、Everything I've Got ここでボーカルの録音のレベルが少しあがったような気がします。スインギーで近くで歌ってもらっているような感じがして良いですな。Driftwood ピアノの Ralph Sharon とのデュオ。極上です。I'm Shooting High パーカッションのリズムにのってのノビノビした歌唱。うーん。軽い、いや軽やか。My Shining Hour 2曲続けて軽めのスイングですが、こっちの方が気持ち良いですかね。オリジナルでは、これがラストの曲で、そんな締めくくりの雰囲気が漂う曲でした。Misty ボーナストラックです。Erroll Garner の名曲で、ちょっと変わったアレンジです。演奏は明らかにメンバーが違いますがわかりません。 Senor Blues さらに Horace Silver の超スタンダードですが、これまた変化球アレンジです。Chris Connor のボーカルはどうなんだろうか。ボーナスなんでサービスで、くっついているようなもんなんで文句は言いませんが。
 最初に聴き流した時より、じっくり聴き直した方が、はるかに良かった印象です。行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」で最初に聴いた時は、マスターも聞き流した感じでしたが、音量大き目で再度近く挑戦しようと思います。
 あと最近、新たなジャズ・ボーカルを聴きたいなと思っていて、中古CD屋に行くとジャズ・女性ボーカルの棚を見ているんですけど、せっかくなら容姿端麗な方はいないかなあとジャケットから見ているんですけど中々食指が動くジャケットが見当たらんです🎶

vocals : Chris Connor
piano, arranged by : Ralph Sharon
guitar : Joe Puma (1, 4, 8, 10)
bass : Oscar Pettiford
drums : Osie Johnson
Bongos : Chano Pozo (3, 5, 11, 12)
Congas : Mongo Santamaria (曲: 3, 5, 11, 12)
tenor sax : Al Cohn (2, 3, 5, 6, 7, 9, 11, 12), Lucky Thompson (3, 5, 11, 12)
Trumpet – Joe Wilder (2, 6, 7, 9)
flute : Sam Most (1, 4, 8, 10)
vibraphone : Eddie Costa

1. Moon Ray / Arthur Quenzer, Artie Shaw, Paul Madison
2. Poor Little Rich Girl / Noël Coward
3. Squeeze Me / Clarence Williams, Thomas Waller
4. Fancy Free / Harold Arlen, Johnny Mercer
5. It's A Most Unusual Day / Harold Adamson, Jimmy McHugh
6. All I Need Is You / Benny Davis, Mitchell Parish, Peter DeRose
7. It Only Happens When I Dance With You / Irving Berlin
8. Lonely Town / Adolph Green, Betty Comden, Leonard Bernstein
9. Everything I've Got / Lorenz Hart, Richard Rodgers
10. Driftwood / Peter Udell, Tommy Goodman
11. I'm Shooting High / Jimmy McHugh, Ted Koehler
12. My Shining Hour / Harold Arlen, Johnny Mercer
13. Misty / Erroll Garner
14. Senor Blues / 






  

2025年3月6日木曜日

The Band / Moondog Matinee


 エリック・クラプトンが憧れていたバンドだと雑誌で読んで「それは勉強せねばならん」と同時購入した2枚のうちの一枚ですが、それほど愛聴しては来ませんでしたが、たまに聞き返しています。前回聴き直して The Band (1969) が、こんなに良かったかなと思ったので Moondog Matinee (1973) も以前の記憶を思い出しながら再試聴に臨んだわけですが、先に結果を書いちゃいますと「こんなに良かったっけ?」です。買い足してみるべきかもしれない。やはり脳みその中にある感性の分野は経年で変化し続けます。
 復習です。The Band とシンプルな名前。アメリカ合衆国を拠点に活動したカナダのバンドで、オリジナル・メンバーは、カナダ人4人「Jaime Robbie Robertson(ロビー・ロバートソン)、Richard Manuel(リチャード・マニュエル)、Garth Hadson(ガース・ハドソン)、Rick Danko(リック・ダンコ))とアメリカ人1人 Levon Helm(リヴォン・ヘルム)。1967~1976年まで活動し、いったん解散するも1983年にロバートソン以外のメンバーが再結成し1999年でバンドは解散となっています。Robbie Robertson 以外はメンバー全員がマルチ・ミュージシャンであることもこのバンドの特徴です。バンド名は、ボブディランバックバンドをやっていたときに名前を覚えてもらえず、ご近所の人が「あのバンド」って呼んでたんで、悔しさでこれにしたとのこと。


 今回のアルバムは、The Band 6枚目のアルバムで、全曲オールディーズをカバーしたものです。さて「Matinee」とは、また聞きなれない単語ですので、調べて見ると1 芝居・音楽会などの昼間(通例,午後)の興行. 2 (婦人の朝の)部屋着,化粧着. 3 ((豪俗)) 昼間のセックス. さてさて、どの意味だろう?と思っていたら、Alan Freed という人のラジオ・ショー
「Moondog Rock'n Roll Party」へのオマージュだそうで、Alan Freed は、自らを「Moondog 」と名乗り、流す曲のほとんど全てを「Rock'n Roll」と呼んで紹介。「Rock'n Roll」はもともと黒人の間で使用されていたスラングで、はじめはセックスを示唆するものであったのが「楽しい時を過ごす」「パーティをする」などの意味を持つようになり、フリードはパーティでかけられていた黒人音楽を「Rock'n Roll」という名前に呼びかえたことで、広く紹介することに成功したそうです。中々興味深い、いわれでありアルバム・タイトルです。
 ところで、The Band のメンバーは、皆さんがマルチ・ミュージシャンであるため曲によって、ボーカルも変わればパートも変わるというバンドです。しかし付属のライナーノーツには、録音メンバーの記載もないし、日本語版のペラペラの方にも細かい文字が並んでいるだけで、記載はなし。そこで頼りになるのは、WEB検索ですが、まとまって書いてあるサイトは発見できず、アルバムの参加メンバーは Wiki に掲載してありましたので先に書いてしまいますが、どの曲にどのパートでとは書かれていませんでした。

Rick Danko : bass guitar, acoustic guitar, vocals
Levon Helm : drums, electric guitar, bass guitar, double bass, vocals
Garth Hudson : organ, piano, clavinet, synthesizer, saxophones
Richard Manuel : acoustic and electric piano, drums, vocals
Robbie Robertson : electric and acoustic guitars
Additional personnel
Billy Mundi : drums on "Ain't Got No Home" and "Promised Land"[10]
Ben Keith : steel guitar on "Promised Land"

 このほかに、書いてあった情報としては、断片的ですが、ドラムは Richard Manuel が5曲叩いているようです。1. Ain't Got No Home, 4. Mystery Train, 6. The Promised Land, 8. Im' Ready, 10. A Change Is Gonna Come 元々はピアニストですが、昔、Rag Mama Rag で叩いてから、ドラムでの録音もするようになっているようです。Levon Helm は、このアルバムでボーカルを半分とっていますが、ベースで 4. Mystery Train, 10. A Change Is Gonna Come に、リズム・ギターで 1. Ain't Got No Home, 6. The Promised Land でプレイ。
 聴きながら調べものばかりで何回も聞きこんでしまいましたので疲れましたので、これも全曲レビューは何年後かで良いかなって感じです。とにかくエリック・クラプトンは影響を受けているのはわかっていますが、ストーンズなんかも影響を受けているであろう曲もあったり、聴けば聴くほど味のあるアルバムかもしれません🎶

1. Ain't Got No Home / Clarence "Frogman" Henry
lead vocal : Levon Helm
2. Holy Cow / Allen Toussaint
lead vocal : Rick Danko,  Levon Helm
3. Share Your Love With Me / Al "TNT" Braggs, Deadric Malone
lead vocal : Richard Manuel
4. Mystery Train / Little Junior Parker, Sam Phillips
lead vocal : Levon Helm
5. Third Man Theme / Anton Karas, Walter Lord
Instrumental
6. Promised Land / Chuck Berry
lead vocal : Levon Helm
7. The Great Pretender / Buck Ram
lead vocal : Richard Manuel
8. I'm Ready / Al Lewis, Fats Domino, Sylvester Bradford
lead vocal : Levon Helm
9. Saved / Leiber & Stoller
lead vocal : Richard Manuel
10. A Change Is Gonna Come / Sam Cooke
lead vocal : Rick Danko

【Bonus Tracks】
11. Didn't It Rain (Outtake) / Roberta Martin
lead vocal : Levon Helm
12. Crying Heart Blues (Outtake) / Joe Brown
lead vocal : Rick Danko
13. Shakin' (Outtake) / Arthur Harris
lead vocal : Levon Helm
14. What Am I Living For (Outtake) / Arthur Harris
lead vocal : Levon Helm
15. Going Back To Memphis (Outtake) / Chuck Berry
lead vocal : Levon Helm
16. Endless Highway (Studio Version) / Robbie Robertson
lead vocal : Rick Danko



▶ Saved


  

2025年3月5日水曜日

Orquesta De La Luz / Sin Fronteras


 日本人が結成したサルサの楽団 Orquesta De La Luz(オルケスタ・デ・ラ・ルス)が1991年に発表したセカンド・アルバムで、米国でもグラミー賞にもノミネートされプラチナディスクも獲得する大ヒットでした。米国に進出しての活動と成功で、ラテン・パーカッションの大御所 Tito Puente がティンバレス・ソロで客演しているのも画期的でした。
 1984 年に結成。1989年夏、ニューヨークのサルサ・フィスティバルで成功をおさめ、翌年には、BMG ビクターから De La Luz でデビュー。ビルボード誌ラテン・チャートで11週間にわたって1位を獲得しと目覚ましい活躍を遂げています。その後も活動も含めて詳しい活動は Orquesta De La Luz の公式サイト OUR STORY に、かなり詳しく掲載されています。


 また、この作品のプロデュースはファーストに引き続き Sergio George で、この方は米国のサルサ関係の音楽では有名なピアニストで有りプロデューサーで、本場アメリカで大物に認められてのアルバム発売、アメリカにとどまらない世界的な活動がTVなどでも報道されまくり、日本人がこの分野で世界を制することに感動しながら見ていました。そもそも日本でサルサ・ブームを巻き起こし、数多くのサルサ・バンドが日本で誕生したのも Orquesta De La Luz のも、かなり画期的なことでした。誰も知らなかったサルサの音楽でメシを食べていける市場まで開拓し、このバンドにとどまらない影響を社会に与えていたわけですからその功績には感嘆します。
 アルバムレビューですが、1曲づつの解説より、アルバム・タイトル曲であり、NHK 紅白歌合戦に初出場の曲 Sin Fronteras、桑田佳祐の作曲、高田みづえ でも大ヒットの 私はピアノ(I Am A Piano)のカバー、 前述の 大御所 Tito Puente 参加の Descarga De La Luz、なんかデジタルな感じの録音だったなと感じていたら最後にアナログな感じでホッとさせてくれる Flores Y Tambores など、懐メロとして楽しめるアルバムなので聞き流しながら楽しみました。
 改めて所有CDを見ていると made in Canada と書いてあります。ライナーノーツにも日本語は一切なし。しかしジャケットは日本語ですから、海外プレスにも関わらず日本語タイトルが堂々表記の日本初サルサの売り込みの鼻息の荒さも感じるジャケットです🎶

lead vocals, chorus : Nora
piano : Satoru Shionoya
synthesizer : Satoru Shionoya (2)
bass : Hiroshi Sawada
trombone : Hideaki Nakaji, Taisei Aoki
trumpet : Yoshihito Fukumoto
trumpet : Tatsuya Shimogami (2, 5, 7)
trumpet : Shiro Sasaki
timbales, vocals, chorus, percussion, shekere, bata : Gen Ogimi
chorus, percussion, maracas, guiro, bata : Carlos Kanno
bongos : Yuichi Nakagawa
congas, bata : Gen Date

【Guest】
timbales, soloist : Tito Puente (7)
guest, chorus, synthesizer : Sergio George (3, 4)
guest, programmed by (synthesizer programming) : Sergio George (1)
guest, timbales : Genichi Egawa (6)
guest, trumpet : Shuichiro Ise (1, 3, 4, 6, 9)

Producer : Kiyoshi Teranishi, Sergio George
Recorded in March & April, 1991.

1. Sin Fronteras / Nora
2. Amame / Nora
3. I Am A Piano / Keisuke Kuwata
4. Cuanto Vale Tu Amo / Manny Benito
5. Ban Con San / Ogimi Gen
6. El Me Ama, Yo Le Amo / Rubén Amado
7. Descarga De La Luz / Orquesta De La Luz
8. Make The World Stand Still / Sergio George
9. Flores Y Tambores / Johnny Ortiz






  

2025年3月4日火曜日

Grp All-Star Big Band / All Blues


 1995年発売の GRPレーベル の人気プレイヤーが一堂に会したビッグ・バンドによるブルースメインの企画盤です。もともとこのバンドはレーベル設立10周年の創立記念企画で生まれたビッグ・バンドだったようですが、その後も継続し、1992年、1993年で2枚のアルバムをリリースし、これは第3弾で、その後は発売していません。再度このアルバムを聴いてみて良かったので、中古CD屋に1992年を発見したので購入しましたので、いつかレビューアップしときます。
 GRP Records ですが、創立は1972年で元々は音楽プロダクション。オーナーの Dave Grusin、Larry Rosenの頭文字からとった "Grusin-Rosen Productions "の略。知りませんでした。へえですね。設立当初はアルバムのプロデュース業だったのが、1978年にGRPレコード を設立して、1986年に大手のMCAに買収されてからトップ・レーベルの地位を確立。現在は、Universal Music Group (UMG) の Verve Label Group の傘下にあります。
 大学時代はジャズ研で、強制的にビッグ・バンドに参加させられたこともありましたが、全くどうやってギター弾いたら良いのか、わからず苦痛であったことは間違いなく、卒業してからずいぶん経った当時もビッグ・バンドを好んで聴くことは無かったんですが、GRPのフュージョン系はかなり、お世話になったので気になって購入の購入で、やはりビッグ・バンドの、音圧って凄いんだなあと改めて実感し、もっとやっておけば良かったかなと思ったことを覚えています。


 当然、オーナーの Dave Grusin は参加ですが、2曲のみで、ピアノは、Chick Corea, Dave Grusin , Ramsey Lewis, Russell Ferrante が交代での演奏です。目玉としては2曲目の Stormy Monday での、B.B. King の参加でしょう。こおでは、John Patitucci はベースをエレクトリックに持ち替え、Russell Ferrante がオルガンを弾きゴージャスなバックでB.B. King が歌い、ギターを弾いている。やっていることは、いつもと変わらないのですが、やっぱり B.B. King です。その存在感だけでゴージャス。順番変わりましたがトップバッターは、Cookin' At The Continental ホレス・シルバーの楽曲で、カッコ良いアレンジです。手厳しい評論家からは、スリリングなソロを展開する曲も無く大したことは無いとの評価もこのアルバムはついているようですが、ビッグバンドの演奏なんて大半はそうだろうと思いますからどんだけカッコ良いかなんではないかと思います。私には十分だし、Tom Scott だって奇抜なことはやっていないが十分です。で3曲目は、All Blues はマイルス・ナンバーで格調高い風のシンプルなアレンジです。ビッグバンドのアレンジって、いかに原曲のテーマをカッコ良くアレンジするかってとこと、その構成です。私は派手なヤツが好きですが、まあ無難なとこでしょうか。Birk's Works は派手ですね。良きかなです。Chuck Findley のトランペット・ソロは、終わり方が今一ですが頑張ってます。Goodbye Pork Pie Hat チャールズ・ミンガスの楽曲です。ポーク・パイの曲なのに、やたら物悲しいのはパロディーなのかと思ってしまいます。まあブルースって、セッションの前にサクッと作って、その時の行動なんかで思い付きで曲名をつけたんじゃないかってものがよくありますので、そんなものでしょうか。深堀はしません。次いでホレス・シルバーは2曲目 Señor Blues です。曲は派手ですが、 Dave Grusin のアレンジはおとなしめ。ピアノのソリストは、Ramsey Lewis です。この人の若い頃のアルバム持ってますが、この時現役なんですね。この時は60歳、見たら2022年に67歳で亡くなってます。Blue Miles は、チック・コリアの持ち曲でご本人がソリストとしてもプレイ。Chick Corea Elektric Band II / Paint The World での印象が強い曲で、基本的に、ここでのアレンジもフュージョンっぽい感じなので、もう少し変えてもらった方が新鮮味があるかもしれません。チック・コリア も2021年に80歳で亡くなってます。そして Mysterioso はモンク・ナンバー。印象的な曲でもあるので、このアルバムの中でも存在感が抜群の演奏になっています。アレンジはこのアルバムのプロデューサーMichael Abene ですが、こんか曲はやりがいあるでしょうね。モンクのマジックのようなメロディーが楽しく、これも今は亡き、Michael Brecker のソロプレイが聴けます。短いけどブレッカー節と曲が見事にマッチしてます。2007年に白血病で死去は若すぎました。Some Other Blues は、コルトレーンで、無難な路線ですね。最後は、W. C. Handy の Aunt Hagar's Blues でしっとり。Ramsey Lewis のソロが引き立ち、Randy Brecker も、いつものハイトーンでのソロが気持ち良いです。
 これも、10年以上聴いてませんでしたが、久々に聴いて良かったです。玄人受けはしないかもしれませんが、ビッグバンド初心者のかたには、とても聴きやすくてとっつき易いアルバムではないでしょうか🎶

piano : Chick Corea (7, 8), Dave Grusin (3, 4), Ramsey Lewis (2, 6, 10), Russell Ferrante (1, 5, 9)
organ : Russell Ferrante (2)
guitar, vocals : B.B. King (2)
bass : John Patitucci
electric bass : John Patitucci (2)
drums : Dave Weckl

alto sax, soprano sax : Eric Marienthal
alto sax, soprano sax, flute : Nelson Rangell
tenor sax, soprano sax : Ernie Watts
tenor sax, soprano sax, bass clarinet : Bob Mintzer
baritone sax, soprano sax, tenor sax : Tom Scott
trumpet, flugelhorn : Arturo Sandoval, Chuck Findley, Randy Brecker
trombone : George Bohanon

conductor (band directed by) : Tom Scott
producer : Michael Abene
recorded by : Don Murray

1. Cookin' At The Continental / Horace Silver
arranged by : Michael Abene
piano : Russell Ferrante
soloist (tenor sax) : Tom Scott
soloist (trumpet) :  Arturo Sandoval
2. Stormy Monday / Aaron Walker
arranged by : Tom Scott
electric bass : John Patitucci
electric organ (hammond B-3) : Russell Ferrante
guitar, vocals : B.B. King
piano : Ramsey Lewis
soloist (trombone) : George Bohanon
3. All Blues / Miles Davis
arranged by : Dave Grusin
piano, soloist : Dave Grusin
soloist (bass) : John Patitucci
soloist (trumpet) : Randy Brecker
4. Birk's Works / Harris, Gillespie, Phillips, Ellis, Bellson, Peterson, Brown, Eldridge
arranged by : Bob Mintzer
piano, soloist : Dave Grusin
soloist (alto sax) : Eric Marienthal
soloist (trumpet) : Chuck Findley
5. Goodbye Pork Pie Hat / Charles Mingus
arranged by : Bob Mintzer
piano, soloist : Russell Ferrante
soloist (tenor sax) : Ernie Watts
soloist (trombone) : George Bohanon
6. Señor Blues / Horace Silver
arranged by : Dave Grusin
piano, soloist : Ramsey Lewis
soloist (flute) : Nelson Rangell
soloist (trumpet) : Arturo Sandoval
7. Blue Miles / Chick Corea
arranged by : Russell Ferrante
piano, soloist : Chick Corea
tenor sax, soloist : Michael Brecker
8. Mysterioso/Ba-Lue Bolivar Ba-Lues-Are / Thelonious Monk
arranged by : Michael Abene
piano, soloist : Chick Corea
tenor sax, soloist : Michael Brecker
9. Some Other Blues / John Coltrane
arranged by : Tom Scott
piano, soloist : Russell Ferrante
soloist (tenor sax) : Bob Mintzer
soloist (trumpet) : Chuck Findley
10. Aunt Hagar's Blues / W. C. Handy
arranged by : Michael Abene
piano, soloist : Ramsey Lewis
soloist (trumpet) : Randy Brecker





  

2025年3月3日月曜日

Super Blues / Bo Diddley, Muddy Waters, Little Walter


 当時のブルース界のスーパースター達 Bo Diddley, Muddy Waters, Little Walter の録音で同年リリース。こんな企画を出来たのは、1952年に設立された米国のブルース、R&B系のレコード・レーベル「Chess Records」
 ポーランドからの移民だったチェス兄弟(レナードとフィル)がシカゴで設立したレーベルで、最後はレナード・チェスは1969年に経営権をGRTレコードへ売却しています。そして1975年、GRTはチェスをオール・プラチナム・レコードへ売却し、現在チェスのマスターテープの権利はMCAが取得しています。つまりは録音の時期の1967年は、レーベルに斜陽の兆しがあった頃で、起死回生の一発としてのレジェンドを集めての録音のようです。このあと2匹目のドジョウを狙い後に Little Walter の代わりに、Howlin' Wolf が加わって、The Super Super Blues Band がリリースされていますが、この音源は持っていません。


 アルバムのメインは、ボーカルの Bo Diddley, Muddy Waters, Little Walter だが、ピアノは Otis Spann、ギターは Buddy Guy 強力で、こちらは Muddy Waters 系列。そして、見慣れないタンバリンとボーカルで参加の Cookie Vee は女性の参加で、Bo Diddley の系列のようです。ちなみに Bo Diddley は傘下のレーベル「Checker」からの参加とのこと。また今まで注目はしてこなかったのですが、よく聞いていると全曲にタンバリンが入り、女性の声も入っています。ただのコーラスかと思えば I'm a Man で、2分過ぎあたりから、思いっきり叫び声をあげているのは彼女のようです。誰かに襲われているかのような、歌詞無しの叫びですが、これが強烈。I Just Want To Make Love To You のスローでワンコードの繰り返しの曲では、このタンバリンをずっと同じ拍子で叩き続けているのも、はっきりと録音されています。どんな太ったオバちゃんなのかと検索すれば、アフロの似合う可愛らしい女性でした。


 I'm A Man は、Bo Diddley の 作曲か? この曲 Mannish Boy ? と思い調べたら、今更ながらわかったのが、「I'm a manがオリジナルで、それを改作したのがManish boy」「Bo Diddley が Muddy Waters の Hoochie Coochie Man をベースに I'm A Man を作曲。で、Muddy Waters がこの曲に若干変更をして録音したのが Mannish Boy 」なるほどジャズとかでも時々見る、同じ曲だけど名前が著作権もよくわかんないヤツですね。そんな曲がこのアルバムでは本人たちの、力いっぱいのセッションで聴けるのが、とにかく凄い。
 それから My Babe いつも思うのは Rolling Stones のSatisfaction は、おそらくここら辺の曲がオマージュされているように聴こえます。
 とにかく、このアルバム聴いていると色々なことを思い、帝王たちの気合が入っていてノリの良さと勢いに感動し、ブルースの持つパワーを感じます🎶

vocals, guitar : Bo Diddley (Ellas McDaniel)
vocals, guitar : Muddy Waters (McKinley Morganfield) 
vocals, harmonica : Little Walter (Walter Jacobs)
piano : Otis Spann
guitar : Buddy Guy
bass guitar : Sonny Wimberley
drums : Frank Kirkland
tambourine, vocals : Cookie Vee

Producer [Album Production] – Ralph Bass
recorded in Chicago, January 4, 1967


1. Long Distance Call / McKinley Morganfield
2. Who Do You Love / Ellas McDaniel
3. I'm A Man / Ellas McDaniel
4. Bo Diddley / Ellas McDaniel
5. You Can't Judge A Book By The Cover / Willie Dixon
6. I Just Want To Make Love To You / Willie Dixon
7. My Babe / Willie Dixon
8. You Don't Love Me / Ellas McDaniel
9. Studio Chatter / Ellas McDaniel
10. Sad Hours / Walter Jacobs
11. Juke / Walter Jacobs


▶ My Babe